Ethereumのブロックチェーン上にある「メタマスク」(Metamask)と呼ばれるウォレットは、暗号資産(仮想通貨)を管理するためのものです。
しかしメタマスクを狙ったハッキングは日常茶飯事に行われており、油断して詐欺サイトに繋げてしまえば、資金を抜かれてしまいます。
そのため、メタマスクの資金を分散することは、資金を守るために重要なことになります。
今回は暗号資産(仮想通貨)投資におけるリスク管理の一環として、メタマスクの資金を分散させる方法を3つご紹介します。
メタマスク内の資金を分散する3つの方法
メタマスク内の資金は、以下のような場所に送金して置くことができます。
- 国内や海外の様々な取引所に置く
- メタマスクの違うアカウントに置く
- コールドウォレットに置く
それぞれメリットとデメリットが違いますので説明します。
様々な取引所に資金を置くメリット・デメリット
国内および海外の様々な暗号資産(仮想通貨)取引所に資金を置いておく方法です。
メリット
- 取引所によってはEarn機能で利益を得ることができます。
- 日本の取引所ではハッキングなどが起こっても保証されることがあります。
デメリット
- 暗号資産(仮想通貨)取引所はハッキングや不正アクセスの危険性があります。
- 暗号資産(仮想通貨)取引所では、時にはサービスが過負荷や障害により停止することがあります。
メタマスクの違うアカウントに資金を置くメリット・デメリット
メタマスクはアカウントを複数作れるため、違うアカウントに置くこともできます。
メリット
- 複数のアカウントを稼働させ、柔軟なNFTやDeFi取引が可能です。
デメリット
- PC自体がハッキングされた場合、全てのメタマスクアカウントから資金を抜かれる可能性があります。
- 複数アカウントの管理が大変です。
コールドウォレットに資金を置くメリット・デメリット
コールドウォレットと呼ばれる安全性の高いウォレットに資金を置く方法です。
メリット
- コールドウォレットにつき、安全性がかなり高い。
- メタマスクと連携が可能で、利便性も高い。
デメリット
- コールドウォレットの価格が高い。
では、次は具体的にメタマスク内の資金を分散する方法を解説します。
①メタマスク内の資金を色々な取引所に分散しよう
取引所といえばFTXのように破綻リスクもありますが、取引所は様々な種類があるので、色々な取引所に資金を分散させていくことはリスク分散になります。
海外取引所に資金を置いてみる
海外取引所に資金を置く場合は、以下のような取引所の選択肢があるかと思います。
- Binance
- KuCoin
- Huobi
- OKX
- bybit
- MEXC
- Gate
- CoinEx
やはりBinanceなど著名の取引所の方が個人的には安心感は高いです。
また、Earn機能が実装されている取引所も多いこともポイントです。
例えばOKXでは、USDTやUSDCのステーブルコインでも10%の利息が付きます。
使わずに置いておくだけの資金であれば、Earn機能で利益を獲得しておく方がお得ですね。
しかしFTX事件があるように、取引所も破綻リスクがあります。一つの取引所に集中させて資金を置いておくのはリスクが高い行動といえるでしょう。
国内取引所に資金を置いてみる
国内取引所は海外取引所と比べて、資金管理についてかなり厳しいので、安全面においても信頼度が高いと言えるでしょう。
Earn機能は海外取引所よりも機能や利率など劣りますが、やはり安全を取りたい方には国内取引所での保管がおすすめです。
しかし2023年現在ではUSDTなどステーブルコインには対応していないので、日本円に直すかETHやBTCなど暗号資産(仮想通貨)で置いておくことが必要になりますね。
中でも、ETHを置いておく場合に一推しなのがGMOコインです。
なぜかというと、GMOコインは各種手数料が無料な太っ腹取引所であり、なんとETHの送金手数料も無料になります。(2023年現在)
よって、メタマスクでETHを使いたいときに手数料無料で出金できるため、非常にお得です。
使わないETHがある場合は、GMOコインで保管しておくのは非常におすすめできる方法だと思います。
②メタマスクの違うアカウントに資金を分散しよう
メタマスクは複数のアカウントを作成できますので、アカウントで分散させておけば、一つのアカウントがハッキングされても他のアカウントの資金を守ることができます。
また、高価なNFTなど保有している場合は、保管用ウォレットとmint用ウォレットを別にしておくと安全性が高まります。
メタマスクのアカウントは1クリックで作ることができ、数十から数百などたくさんの数を作ることができます。
私は数十のアカウントを作っており、給付金タスクに用いたりしています。
Google ChromeとMicrosoft Edgeで、ブラウザごとに別々にMetamaskアカウントを作ったりもできるので、同時に起動したいときなどにも役立ちます。
③コールドウォレットに資金を分散しよう
コールドウォレットは、オフラインで保存される暗号資産(仮想通貨)の電子ウォレットです。
インターネットに接続していないため、ハッキングなどのリスクが低くなります。
暗号資産(仮想通貨)のコールドウォレットで有名なものと言えば、Ledgerでしょう。
Ledger Nano S Plus/ Nano Xは、Ledger社による代表的なハードウェアウォレットです。
ビットコイン、イーサリアム、リップルを始め、 数多くの暗号通貨に対応しており、更にNFTの管理も可能です。
保有通貨は、専用アプリケーション「Ledger Live」を使って一元管理も可能です。利便性を保ちながら、堅牢なセキュリティで暗号資産を守ることができるわけですね。
ハードウェアウォレットのメタマスク接続方法もかなり簡単になっています。
メタマスクの機能に「ハードウェアウォレットの接続」ボタンがあり、高いセキュリティを保ちながら、メタマスクの利便性を損なわず使用できるわけですね。
詳しくはLedger公式サイトの説明を一読することをおすすめします。
価格は1~2万円ほどしますが、資金が盗まれるリスクを考えれば必要経費と考えることができるでしょう。
メタマスクの資金を分散させる方法のまとめ
メタマスクは、Ethereumのブロックチェーン上に存在するスマートコントラクトを使用して、暗号資産(仮想通貨)のウォレットを管理するためのブラウザ拡張機能です。
暗号資産(仮想通貨)のホルダーは、資金を安全に保管するために、分散化することが重要です。
以下は、メタマスクの資金を分散させる方法のまとめです。
- 国内や海外の様々な取引所に置く
- メタマスクの違うアカウントに置く
- コールドウォレットに置く
最近ではハッキング報告も毎日のように行われています。詐欺の手口も多様化してきており、特に暗号資産(仮想通貨)初心者の方ほど引っかかりやすいようです。
以下の記事で暗号資産(仮想通貨)がハッキングされる事例を7つ紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。